高校化学 東京工業大学2009 (平成21)年度 前期入試問題の解説

今年度までは常識的な難易度だったが、次年度から狂気が始まる。

分析

[1]

問i

  • (ア)亜硝酸アンモニウムは水と窒素に熱分解する。いきなりマニアックな問だが、〔iii〕を先に読んでアンモニアとの関係から推測すればよい。
  • (イ)ソーダ石灰は塩基性の乾燥剤で、これに通す事で水蒸気を除去している。
  • (オ)水がHClを吸収し、濃硫酸が水蒸気を吸収する。

問iii

平衡を扱うのでバランスシートを使う。物質量は窒素は1、水素は2としてよい。

[2]

(ii)は解を得る為の条件が足りてないように見える。しかしボーキサイトの質量のほか、融解塩電解時の物質量に関しても制約を受けるので連立方程式を立てれる。

[3]

問iii

  • (1)中和滴定と違い、酸化還元滴定は水溶液の水の量を考慮する必要はない。
  • (3)デンプンはヨウ素ヨウ化カリウム溶液と反応して紫色になる(ヨウ素デンプン反応)が、この実験とは関係ない。
  • (4)MnO4-は酸性条件下では還元されてMn2+ となるが、中性・塩基性条件下では MnO2となる。
  • (6)この実験は、シュウ酸を軟マンガン鉱で酸化し足りない分を過マンガン酸カリウムで補う事で軟マンガン鉱の量を測っている。

[5]

化合物AがO原子2個を持つことと、加水分解により化合物Bのみが得られたことから、Aは環状化合物と分かる。東工大化学の構造決定問題は環状化合物が頻出だ。

問i

ヨードホルム反応陽性となる官能基にOが付いていると反応しないが、アルデヒド基にOが付いていても還元性を持つ。

[6]

酢酸ナトリウムをNaOHで脱炭酸反応を起こすというメタンの製法の一つ。

[7A]

問i

セルラーゼ、アミラーゼは名前から分解対象となる基質を推測できる。ペプシンの名前はペプチドと関連している。

ペプチドを分解する酵素には、タンパク質をポリペプチドに分解するペプシンとトリプシン、ポリペプチドをアミノ酸に分解するペプチターゼがある。

問ii

ビウレット反応は、二つ以上のペプチド結合を持つ場合に二つのNがCuに配位結合することで赤紫色となる。 と言っても、Aから二つのαアミノ酸が得られると書かれているので、この情報は特に必要ない。

化合物Aの分子式と、これを分解すると二つのαアミノ酸が得られるという情報だけから化合物B, Cが特定できる。

問iii

化合物Aの分子式から、BとCのいずれかが塩基性アミノ酸・リシンであると分かるので、塩基性かそうでないかで電気泳動の結果に違いが生まれていると予想できる。

DはCにメタノールを作用させている(カルボキシ基を無くした)ので、DとEも塩基性だろう。したがって、構造決定するまでもなくCが答えと分かる。

[7B]

そもそもスチレンとブタジエンの構造を憶えている必要がある。行程が長いので、図で書き出すと良いだろう。平均分子量が与えられているので、外堀から埋めるイメージで情報を確定させていこう。

高校数学 東京工業大学1995 (平成7)年度 前期入試問題の解説

解答例

第1問

a(n)が整数になる必要条件の一つ「分子≧分母」に着目して解く。

(1)は単なる極限の問題ではなく、誘導問題だ。n→∞とするとa(n) = 0になるという事は、nを大きくしていくとa(n)はいずれ1未満になり整数ではなくなる。よって(2)の条件を満たすnは有限だ。(3)についても、1未満となったa(n)を掛け続ければ与式はいずれ1未満になる。

整数問題ではあるが、与式を連続関数のグラフとしてイメージするのは有意義なのだ。

(2)も(3)もnについて虱潰しに調べていくだけの地味な問題。

n≧7のとき常にa(n) < 1である事を示す方が良いだろう。これは数学的帰納法が使える。

第2問

東工大頻出の、微分を用いて図形に関する最大最小値を求める問題。

方針によって難易度が大きく変わってしまう。筋の悪い解法で手詰まりになってもそれなりの点数は得られるはず。

正八角形の半分の形(θ = π /4)となる時に面積最大となるのは容易に予想できる。だから答えだけでも書いておこう。筋の良い解法となる補助線の引き方は、この形の時に対称性が強く残るようなものだ。

第3問

(2)

f(x) が極小値をとるxをαn とする。

グラフからの考察が大事。楕円とy = ex /n のグラフも描いてみると、-n < xn < αnが明確に分かる。xn を不等式で挟めたので挟み撃ちの原理を使おう。

挟み撃ちの原理を導入しなくても、n→∞のときxn = -∞を示してからxn /n = -√(1 -e2xn) を解くのもアリだろう。

高校物理 東京工業大学2012 (平成24)年度 前期入試問題の解説

分析

解答

[1]

(b)

衝突についての問題なので運動量保存則を利用する。

非弾性衝突でも運動量保存則が成り立つ。それを確認するには、物体の速度が「一方が0」または「正負が逆」のように単純な条件でイメージすると良い。

(c)

力が釣り合っている状態を立式するとθとωを変数とする式になるので、θの範囲に当てはめればよい。

ωに下限があるというのが直観に反するので難しい。円錐振り子の回転を想像すると分かりやすい。

ωが負の値を取ることも可能なので、出題の詰めが甘い。

(d)

「重力加速度gを使わずに」という部分は、(c)が伏線になっている。

(e)

(d)で得た力の式(Fとする)を近似を用いてF = -kx の形に変形していく。具体的な方針としては、Fに含まれる変数はcos θとsin θであるのでこれを一つに纏める。Δθ = θ -θ0 なのでこれを代入して近似を適用しよう。

後は単振動の周期 T = 2π√(m /k)に代入する。周期の式はF = -kxからも再現できる。

(f)

空間的に考察するが、問題文で描かれる状況を丁寧にイメージすれば難しくない。

[2]

(a)

直列コンデンサの合成容量は、バネの直列接続や抵抗の並列接続と同じ式になる。

(b)

板PにはQ個の正電荷があり、板A, Bにペアとなる負電荷が集まってくる。回路がアースされている事でQA +QB = -Q が成り立つ。

電場はE = Q /εS で表される。また、スイッチが閉じているのでキルヒホッフ第2法則が使える。

(c)

電場は正負の電荷のペアがあって生まれるものなので、板Pの電荷もコンデンサの電荷として扱う。

(d)

静電エネルギーの変化量は、xとx +Δxのときの静電エネルギーの差を求めるだけだが、(c)で得た静電エネルギーの式をxで微分してΔx倍するのが速い。力についても静電エネルギーの式をxで微分するだけだ。

微小な項を無視できると指示されている場合は、「微分しても答えが出せる」というメッセージだ。

(e)

x = d /2 は静電気力としては不安定な釣り合いだ。一方でバネにとっては安定な釣り合いだ。つまり、安定な釣り合いが優位となる条件を求める。バネは2個ついているので弾性力は2倍となる。

(f)

(e)の結果は無関係。問題文にあるように、I = dQA /dt を解いていく。

[3]

(a)

音波は疎密波である。最も密なときと疎なときは変位が0なのは憶えておくと得だ。

(e)

「必要ならば近似式を用いよ」と指示されているが、こういうのは無理やりにでも与式を近似式の形が出てくるように変形していく。

(g)

第3問はここまで簡単だったが、これだけ難問だ。しかし(e)(f)の誘導を活かして素直に式変形と近似を使っていけばよいだけだ。

高校数学 東京工業大学1999 (平成11)年度 前期入試問題の解説

解答例

第1問や第4問は、昔の難関大によくあるコケオドシの問題だ。この手の問題は今は出題されないから、解けなくても気にすることはない。

第1問

一瞥すると整数問題のように見えるが、文字が取り得る値は整数ではなく「正の実数」である。そして、解法以前にどの分野の問題なのかも分かり難いが、大小比較をするという事と、東工大は微積が頻出であるという事から、微分を用いると見抜ける。

文字の種類がやたらと多いが、これは目くらましである。xy平面においてA, Bはyに対応する。

さらに、両関数はapで割ることでb /a を作り出し、文字を統一できる…しかしこれは気づきにくいだろう。そこでaかbで偏微分してみると何の問題もなく解ける(対称性が崩れるので気が進まないが)。

第3問

構想力が勝負の問題。辺上の動点を導入し、2変数関数を作る。二等辺三角形を考察するので場合分けが生じる。三角形の形状や面積比が手掛かりになる。

0 < a≦1のときは、線分は短辺と平行になる。1≦a < 2のときは長辺と垂直になりそうだが、そうならないのが意外。

第4問

かなり複雑な数式だが、「2以上の全てのnで成り立つ」という点に着目して数学的帰納法を用いると解ける。これに気付けるかに全てが掛かっている。

高校数学 東京工業大学1994 (平成6)年度 前期入試問題の解説

解答例

本年度は簡単なセットだった。

第1問

PとQの対称性を常に意識するのがコツ。

第3問

Math Stationは問題文が間違ってるので注意。

(1)

部分積分を2回行う。e-xは微分しても負号が変わるだけであり、sin xも微分に周期性があるので、∫(e-x sin x)dx と∫(e-x cos x)dx を用意する方法がある。

(2)

「n→∞」なので挟み撃ちの原理を使いそうだが、n→∞ のときに値が一致する関数を作ることは出来ない。そこでsin xの周期性に着目し、積分区間をπごとに区切って計算してみる。

第4問

パターンに当てはまらないので思考力を要する問題だ。

(2)は、「ならば」という論理学的表現に着目して、「p ⇒ q」の対偶「¬q ⇒ ¬p」を証明してみよう。また、Σ式を多項式に変形する事で、f(m, n)とf(m’, n’)との演算が可能になる。

第5問

ちょぴん先生のように偏微分を使うと快適だが、高校範囲外なので減点の恐れがある。

両放物線の法線が一致する様な直線がPQであるが、これは自明とは言えないので証明した方が良いが、しなくても減点されるかは分からない。だから時間配分の戦略として証明を後回しにすると良い。

高校数学 東京工業大学1996 (平成8)年度 前期入試問題の解説

解答例

第1問

(2)

解が一つしかないという事は「nx = xn」となるが、n = 1のときは解が無限にあるので注意。

(3)

解の個数が有限であることの論証は、1997年度第3問と似ている。有限性を示す為に、解が取り得る値に上限がある事を利用する。その準備として解を大きさにより並べ、不等式を作る。

与式右辺を利用すると指数関数となり扱いにくいので左辺を使ってnxnで抑える。一方右辺は xn xn-1 を使って下から抑えることでxn-1≦n を作れる。

第4問

東工大で出題された微分方程式に関する問題の中では最も新しい。

(1)

微分方程式を解く事によってf(x)を求める事が出来るが、題意を示すだけならその必要はないので簡単だ。

問題文が紛らわしいが、「f'(x)が単調増加」も示す必要がある。

(2)

最小値をとるf(t)が4/3かaかで場合分けが必要なのは見落としやすい。グラフの概形を描いておけばミスを防げる。

高校数学 東京工業大学2001 (平成13)年度 前期入試問題の解説

解答例

第1問

(1)

頻出の絶対値付き積分。積分区間に文字が使われているが、(1)では「aを固定する」とされているので、定数とみなして、いつも通りに解いていく。この手の最大最小問題はほぼ確実に微分を使う。

(2)

指数関数の微分の定義を使って解く極限だが、少し気づきにくくしてある。「指数関数と多項式の商」という形から気づけるようになろう。

第2問

通過領域の問題。

z≦0については、半径aの半球になるのはすぐ分かる。考えることになるのはz < 0についてであるが、xz平面の第一象限だけ図形を考えてz軸で回転させればいい。

z < 0について、1秒間のうちt秒間はx軸上を進むとして立式していく。範囲に注意したり、方程式の解釈するのが難しい。 初めから通過領域がどんな形になるか予想しておいて、方程式と擦り合わせる手法が有効だろう。

領域の特定方法は幾つかある。直線部分は包絡線なので、z2 について解いた式をtについて平方完成したり、tについて偏微分する事でも求まる。

原点を中心とし半径1の円の接線は、接点が(a, 0)ならばx軸との交点は(1 /a, 0)である。これはマイナーな知識だが知っておくと便利。

第3問

(1), (2)は簡単。(3)は難問だ。(1)の実験結果により、求めたい式は見えている。

出たカードの番号は色々だが、合計は常にkであるという性質から、重複組み合わせ(仕切り法)を採用しよう。仕切りは隣り合う事もあるので、カード番号を1以上ではなく0以上に調整する。それにより合計値はkからk -jとなる。更に、答えの式はn乗の形になっている事から、二項定理を使うと予想できる。そこで二項定理が使えるように、Σ式を変形していこう。

Math Station の別解のように数学的帰納法を使う手もあるが、これも結構ややこしい。

第4問

2017年度・第3問の類題。方針の立て方と計算力が試される。

三平方の定理を使うと計算が煩雑になりがちなので、三角関数を活用する。

この問題はたけしのコマ大数学科でも出題されたそうで、相加相乗平均を使うエレガントな解法が紹介された。

面積について関数を作り、微分で極小値を出す。この方針を詳しく書くだけでも部分点が得られる。計算が長大なので、方針点だけ食い逃げするのも手だ。

答えの形は、「正八角形の半分」である。言い換えると、はみ出した直角三角形がすべて合同な二等辺三角形である。これは容易に予想できるので、解けなくても答えだけ書いておくと部分点が得られるかも。

高校物理 東京工業大学2010 (平成22)年度 前期入試問題の解説

分析

解答

[1]

(c)

衝突時のBの鉛直方向の変位は0なので、 運動量保存則を考えると最高点は”P→Q”の軌道における最高点と同じになりそう。ところが運動量保存則は、無条件に水平方向・鉛直方向に保存されるわけではない。それは、ボールを壁に斜め45°から当てる様子をイメージすると分かる。運動量保存則は”壁に対して”水平方向・鉛直方向に保存されるのだ。小球は斜面に垂直に衝突しているので、衝突後は速度ベクトルが逆向きとなる。

衝突後にBが変位するのだから、小球の衝突前後の速さは異なる。

変位の方程式やエネルギー保存則を使った解法がある。また、軌道が通過する2点が分かっているので、数学的に放物線の方程式を確定させる方法もある。

(d)

衝突時に小球は水平方向の運動量の一部をBに奪われる。同じ大きさの鉛直方向の運動量を床に撃力として吸収される。斜衝突では角度が大きいほど小球の運動量保存に於いてロスが生じるのだ。

水平方向は運動量保存則が成り立つ。また弾性衝突なので力学的エネルギー保存の法則も成り立つ。計算過程で次数下げのテクニックが使える。

「m, M, v0 を用いて表せ」と指示されているが、m, Mを用いなくても表せる。これは(f)の問題を示唆している。

りるらるで述べられているように、小球の衝突後の軌道を(c)で想定したものを前提としない場合は異なる解になる。

(f)

衝突時の保存則、小球の軌道が確定しているので、質量比を求められる。(d)を利用して解くのだが、この問題も小球の衝突後の軌道を(c)で想定したものを前提としない場合は異なる解になる。

[2]

(a)

イメージし難いかもしれないが、天体内部の重力と同じ仕組みだ。地球トンネル(万有引力による単振動)を知っていれば受け入れやすい。

(b)

ここでの静電気力は弾性力と同じなので、rで積分すればよい。

(e)

次の小問(f)の記述がヒントになる。

[3]

(d)

温度が幾つになったのか文字が置かれてないが、自分で文字dを置いて(c)と同じように熱力学第一法則を立式する。問題文中で使われている文字としてdが飛ばされている事からもこの方針に気付ける。

方程式を解くためにdについてもう一つ式が欲しい。気体のdは温度に関する文字なので、気体の状態方程式を作ろう。

多くの式が入り乱れて計算が煩雑だ。

高校数学 東京工業大学2002 (平成14)年度 前期入試問題の解説

解答例

大問4つの内、なんと3つが小問を持たない。こういう場合は試行錯誤して分かったことを躊躇いなく書き下していく姿勢が大事だ。

第1問

2011年度第2問の類題。絶対値付き積分は頻出だ。

微分する際、aの定義域両端のf(a)を調べる事で極値が極大か極小かを判別できるので、f'(a)の通分は不要。

第2問

楕円の準円がテーマ。この問題には決まった解法がある。

接線の方程式を楕円の方程式に代入した後の計算が面倒だが、接線の方程式の定数部を括って扱うと楽になる。

第3問

微分法で最大値を求めるという頻出テーマ。誘導が無いので解法の自由度が高いが、どれを取っても計算は煩雑だ。東工大らしさが凝縮した問題である。

三平方の定理や余弦定理を使うような解法は計算が煩雑になりがちなので、ベクトルを活用するのが筋が良い。

思い付いた方針を全て書き出すだけでも部分点を得られるかも。

面積最大の時、∠ALB = 45°となるのだが、これはLA = √2である事からも容易に予想できる。だからこの問題を易しい問題と評価する人も居るが、その方法で答えを出しても点数は半分以下になるだろう。あくまでも検算または部分点狙いとしておこう。

第4問

本年度の最難問。

(1)

Σと極限の組み合わせを見て区分求積法をやってみるのが自然だが、不定形になり上手くいかない。そこで挟み撃ちの原理を使ってみよう。さて、何で挟むかで悩むが、「y = 1 /xにグラフが似ている」「極限(n→∞)でyが一致する」という2点が大事。

オイラー定数に関わる調和数列の典型問題のアレンジだった。

(2)

ここからが難しい。与えられた二つの式について考察していく。

xnはf(x)の極値に関するものなので、f‘(x) を作ってみる。次に、示すべき式について考察しよう。右辺の各項の分母が「1 -x」の形になっているのは違和感があるので「x -1」に変えてみると、符号が逆になる。そこで移項してみると、f‘(x) /f(x)と一致する!

不等式証明は、1 /xn と1 /(xn -1)を比較するのがシンプルだが、CFVのように背理法の方が発想としては自然かな。式は分かっているので、証明できなくても(3)で利用できる。

(3)

ここまでの流れから、(1)と(2)を組み合わせて、(2)の不等式で挟み撃つのは分かる。

不等式の右辺では、(1)の形に沿うように数値置換していく。

解き方が分からなければ方針だけ書いておこう。(1)の結果から(3)の答えも1であるのは予想が付くので、答えをいきなり書いておく手もある。

高校数学 東京工業大学2000 (平成12)年度 前期入試問題の解説

解答例

第1問

(2)

二回目の反射点の座標から求める方法が思い付きやすいが和積公式など駆使する必要があり時間が掛かる。一方で△OCPに正弦定理を用いると瞬殺できてしまう(符号に注意)。三角関数を含む計算は、加減ではなく乗除になるようにした方が良いという教訓かな。

解き方によって解答速度に大きく差が出るので、センスが要求されるという点で東工大らしくない問題だ。

(3)

Pのx座標の最大・最小値を求めるわけだから、(2)で得た関数を微分するのが自然な流れだが、微分し始めると沼に嵌る。

やっぱり東工大らしくない問題だった。受験者の正解率は思いの外に低かったはずだ。方針を誤ると時間を浪費してしまうので、これを第一問に持ってきたのはタチが悪い。

第2問

(1)

両辺を2乗する事で絶対値を外す常道。最初にz = r(cos θ +i sin θ)を代入するより|z +1 /2|2 = (z +1 /2) (z + 1/2) = |z|2 +(z +z) /2 < 0とそのまま展開していった方が楽。

(2)

前年度に続いてまた複素数列が登場した。z = 2として級数式が正しいか検算しよう。さらにz = 1のときの場合分けも必要だ。これもzのまま展開した方が楽だ。

(3)

与式を直接示すのではなく(2)の式で示すのは気づけるはず。しかし cos(n +θ) を式変形で消化しにくい。そこで、(1)で得た不等式を使って不等式証明の手法「数値置換法」を使う。|cos(n +θ)|≦1も使おう。

もし解けなくても、「(2)の式を(1)の条件式を使って数値を置き換えて、値がより大きな式を作り、それが1以下となる事を示す」と方針を書いておくと部分点を貰える。

第3問

第1問がダミーであったのに対し、これこそが微分法で最大・最小値を求める問題だ。

三角柱の各側辺の任意の高さをx, y, zと設定して直角三角形の関数を作る。空間ベクトルでも式を作れる。

第4問

(2)

an = 0に収束するのは容易に想像がつく。そこで挟み撃ちの原理を使うのだが、n→∞とするので両辺の分母にnがある形を作る。そこで(ア)と(イ)の形の違いを利用する。

(3)

n(ean -1)の不定形は、どちらかが0でない数に収束するように積を調整する。するともう片方がexの導関数の形になり成功。